アメリカの仕来たりでは、花婿の兄弟・従兄弟・親友4〜5人が、Bestman.Groomsmenとして、花婿と同じ「お揃いの礼服・礼装(但し、ブトニア、小物等は違える)」で、結婚式・披露宴をサポートする慣習があります。
服装で、一般の出席者と区別がつくので、盛大なパーティでは、何かと便利。日本に導入したい慣習です。
「タキシードは、花婿に失礼だからと、止められました…」
「礼服(ブラックスーツに白ネクタイ)は、身内だけと言われました…」
「同僚の結婚式。私の職場では、礼服は係長以上と、されていますが…」
「ブレザーで出席した処、上司に注意されました…」
「本には、昼はダークスーツ、夜はカクテルスーツと出てますが…」
「案内状に平服で…。本当に平服で良いのでしょうか?」等々。
そして、結婚式場からも一通のEメール。
「昨今の、若い人達の礼装の乱れは、驚くばかり。紫のスーツに派手なネクタイは、まだマシな方、中にはノーネクタイも…。今後も、正しい礼装の普及に、一層の御尽力の程を…」
従来の仕来たりでは、結婚式・披露宴では「主な立場の人」…本人・親族・仲人・主賓・来賓等は、必ず礼服の礼装を致します。
その他の「列席者」は、必ず「主な立場の人」より1ランク下の服・装を致します。
「格式のある式・披露宴」では、必ず日本だけの礼服(ブラックスーツ)で、日本だけの礼装(+白ネクタイ)?を致します。
花婿の友人諸君の服装について、あれこれ論議の原因は、諸君自身も、列席者の多くの人々も、諸君を単なる一般の「列席者」とは、見ていない事にあります。
結婚に至る迄のプロセスが変り、結婚式・披露宴の形態が変りつつある今、本日迄の諸君の尽力多大なる事は、本人達は勿論、列席者の多くが充分に認識しています。
これは、式場・会場のロビー・控室でも、花嫁・花婿に次いで、花嫁・花婿の友人に注目度が高い事でも、実証されています。
仕来たりは、実状に即して変ります。花婿の友人諸君は、花婿に次ぐ「主な立場の人」なのです。
アメリカの仕来たりでは、花婿の親友4〜5人が、Bestman.Groomsmenとして、花婿と同じ「お揃いの礼服・礼装(但し、ブトニア、小物等は違える)」で、結婚式・披露宴をサポートする慣習があります。
そこ迄しなくても、せめて新郎と、服装の格を合せる位の事はして下さい。これも又、礼装のグローバル・スタンダードです。
例えば、花婿が「モーニング」ならば・・花婿の友人諸君は、ブラックスーツ(略礼服)で「お揃いのアスコットな楽礼装」にいたします。アスコットタイ(フォーマル用)&立衿シャツで、英国伝統の「アスコットな楽礼装」です。
例えば、花婿が「燕尾服・タキシード」ならば・・花婿の友人諸君は、タキシードで 「お揃いのタキシードの正礼装or楽礼装」orブラックスーツ(略礼服)・ダークスーツ・ブレザー等で「お揃いのタキシードな楽礼装」は、如何でしょうか。
「なにもかも 蝶タイすれば タキシード 立衿のシャツで よりフォーマルに」です。
例えば、全部「お揃い」にしなくても・・御友達と相談の上、シャツ・ネクタイ・ポケットチーフ・ブトニア等、小物一点だけでも「お揃い」にして、受付は勿論、花婿の世話役を買って出る、披露宴の座持ちをする、二次会を盛上げる等、花婿サポーターに徹しては如何でしょうか。きっと楽しい、思い出に残る式・宴・宴になると、思います。
最も簡単で演出効果抜群なのが・・、Grooms menの目印代わりのポケットチーフです。あれこれポケットチーフを探すよりも、手芸屋さん・端布れ屋さんで派手な色の生地を御求めになり、皆様で切り分けてポケットチーフ代わりに、パフ挿しにするだけですから・・。
迷う事なし、差支えなし。司会者に限らず、この様な場では、男性の出席者はタキシードを着用する事が、グローバル・スタンダードな基本ルールです。全く問題ありません。
むしろ、問題にする日本の結婚式に、問題あり!と思います。
タキシードは、色物・柄物の蝶タイ&カマーバンドを用いるのが、普通です。これなら、ボーイ等フロアースタッフに間違えられる事は、決してありません。立衿のシャツも御忘れなく、これで完璧のタキシードです。
黒の蝶タイ&カマーバンドは、正礼装のタキシードの時だけです。例えば宮廷晩餐会とか、超一流ホテル○○の間での豪華披露宴とか…。
タキシードで、堂々と胸を張って、御友達の新しい門出の為に、頑張って下さい。
無事に大役を果たされる事を、祈っております。
仕事として、司会をなさるのでしたら、やはりタキシードの一着は必要でしょう。「タキシードの正礼装」だけでなく、色々なジャケット・シャツ・小物等を組合わせた楽しい「タキシードの楽礼装」も、色々と覚えて下さい。
ディレクターズは、夕暮れ前までにお開きになる宴で、新郎様・父親・お仲人・主賓等の面々がモーニング着用ならば、ぴったりの礼装かと思います。一つ覚えの「正礼装のタキシード」より、ずっと素敵です。
ブラックスーツが駄目、と言う訳ではありません。蝶ネクタイ&立衿のシャツと組合わせる・・。格式張らない披露宴なら、カジュアルなジャケットと組み合わせても、イイじゃないですか。楽しい「タキシードな楽礼装」と言う手があるでしょう。
今では、黒の蝶ネクタイは宮廷晩餐会・水商売専用と、考えた方が良さそうです。
お好きな色物・柄物で差支え無し。こちらの方が、欧米では一般的です。
色々なホテル・結婚式場に相応しい、色々な結婚披露宴に相応しい、色々な着方・着こなしで、楽しい司会が出来ます様に。
司会者のポケットチーフの件。私自身、何回も結婚式に出席しながら、気にも留めませんでした。恐らく某ホテル・結婚式場の服装規定が、その様になっているのでしょう。
ポケットチーフの無い礼装なんて、何とかの無いコーヒーみたいなもんでしょう。区別する為なら、私は派手な色物のポケットチーフを、派手にクラッシュ挿しにしますけど・・。